すてきな読み物

八戸・八幡馬の作り手を丹念に取材。取材から発行までを一人で手掛ける冊子「のへの」


2021年秋、「のへの」という素敵な冊子に出会いました。B5判で全72P。
青森県在住の編集者・髙坂真さんがお一人で手掛けたものです。

のへのとは
一戸、二戸・・・九戸と、青森県と岩手県にまたがって広がる一から九までの 「戸(のへ)」の地域。「のへの」は、「戸」にいきづく地域資源を発掘し、現代の視点で編集・デザインをして伝えていきます。(instagramから引用)

今回の特集は、八戸で受け継がれる木彫りの郷土玩具「八幡馬(やわたうま)」についてです。現在残っている作り手はわずか2組。その両者の歴史を紐解き、それぞれの制作工程、インタビューなどを通して八幡馬の魅力をあますところなく伝えています。

冊子の半分がこの八幡馬についての記事なのですが、あまりのボリュームに読んでいてクラクラしました。八幡馬、お腹のうつくしい曲線と、華やかな絵柄が素敵ですね。均等に並んでいる点々も一つのポイントではないでしょうか。


あと、誌面の岩手県一戸町のまちあるきも風情のある建物が並んでいて面白かったです。一戸町についてはなんと23回取材に通ったそうです(あとがきより)。

自分がいくら時間を与えられたとしても、この熱量のものは出来ないなと思いました。ひとつひとつの文章から、並々ならぬ執念を感じます。

私がこちらを知ったきっかけは、青森県八戸市にある八戸ブックセンターのinstagramアカウントです。(今年こそ行ってみたいなあ)

「のへの」は秋田県ではまだ取り扱っている店がないようですが、オンラインショップで購入することができます。この機会に青森の文化に触れてみてはいかがでしょうか。